米国特許法101条は、特許要件として「特許発明の対象(subject matter)」を定める。米国特許法101条においては、新規かつ有用な方法,機械,製造物若しくは組成物又はそれについての新規かつ有用な改良を発明又は発見した者は,本法の定める条件及び要件に従って,それについての特許を取得することができる(日本国特許庁訳)と規定されている。
ソフトウェア関連発明については、米国特許法101条の保護対象に含まれないと判断されてしまう可能性があることに注意が必要である。ソフトウェア関連発明については、米国特許法101条の保護対象に含まれない判例上の例外(judicial exception)“自然法則(laws of nature)”、“自然現象(natural phenomena)”、“抽象的アイデア(abstract idea)”を記載しているのか、司法例外を著しく超えるものがあるか等がポイントになる。
米国の判例において、米国特許法101条の特許適格性について判断がばらつくことも問題となっていました。アルゴリズムそのものは特許にならないとされた事例もあれば、Webページ生成方法、3Dアニメーション方法において適格性が認められた事例もありました。
USPTOの審査官の判断もばらつきがあるため一概には言えませんが、USPTOの審査基準(ステップ2A及び2B)及びAlice判決以降に出されている最新判例に沿って、ソフトウェア関連発明のクレームが米国特許法101条の特許適格性を有すると判断されやすくすることがポイントとなります。特許適格性の判断は近時傾向が変わってきています。また米国特許庁は米国特許法101条の拒絶応答の先延ばしを可能にするパイロットプログラムも発表しています。疑問点や詳細についてはお気軽にご相談ください。