令和 3年 (行ケ) 10113号 審決取消請求事件「睡眠コンサルタント事件」

「睡眠コンサルタント」の文字を横書きしてなる商標につき、商標法3条1項3号に該当するか否かが争われた事案。

結論は、「本願商標は,商標法3条1項3号に該当する。」とされ、以下のように知財高裁は判断した。

本願商標は,本願指定役務である「技芸・スポーツ又は知識の教授,セミナーの企画・運営又は開催,電子出版物の提供,書籍の制作,教育・文化・娯楽・スポーツ用ビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。)」との関係で,本件審決がされた令和3年7月26日の時点において,「睡眠に関する専門的な知識を有する者による,睡眠に関する役務である」という役務の質を表示記述するものとして取引に際し必要適切な表示であり,本願商標の取引者,需要者によって本願商標が本願指定役務
に使用された場合に,役務の質を表示したものと一般に認識されるものであるから,本願商標は,本願指定役務について役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であると認めるのが相当である。

考察:

「睡眠コンサルタント」の文字商標は、指定役務との関係で、まさに「睡眠に関する専門的な知識を有する者による,睡眠に関する役務である」という役務の質を表示記述するように思われる。従って、このような判断、つまり、「睡眠コンサルタント」の文字商標は、「睡眠に関する専門的な知識を有する者による,睡眠に関する役務である」という役務の質を表示記述するとして、役務の質を表示したものと一般に認識されるという判断は、妥当であるように思われる。

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