東京税関の羽田空港等や、横浜税関の大黒埠頭等で、商標権を侵害する貨物の輸出入を差止めするために有効な、輸出・輸入差止申立制度

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東京税関の羽田空港等や、横浜税関の大黒埠頭等で、商標権を侵害する貨物の輸出入を差止めするために有効な、輸出・輸入差止申立制度

東京税関の羽田空港等や、横浜税関の大黒埠頭等で、商標権を侵害する貨物の輸出入を差止めするために有効な、輸出・輸入差止申立制度があります。東京都江東区の東京税関や、神奈川県横浜市中区の横浜税関等に輸出・輸入差止申立て手続き等を行うことになります。

輸出・輸入差止申立てとは

輸出・輸入差止申立ては、知的財産のうち、特許権、実用新案権、意匠権、商標権(地域団体商標含む。)、著作権、著作隣接権、育成者権、又は不正競争差止請求権を有する者が、自己の権利を侵害する貨物が輸出入されるおそれがある場合に、税関に対し、当該貨物の輸出入を差止め、認定手続を執るべきことを申し立てる制度です。「経済産業省特許庁のHPよりhttps://www.jpo.go.jp/system/trademark/gaiyo/chidan/zeikan.html」

このように、商標権者は、税関により商標権を侵害している物品の輸出入を取り締まってもらえる制度を利用できます。

商標法における「使用」(商標法2条第3項)

商標法における「使用」(商標法2条第3項)には、商品又は商品の包装に標章を付したものを・・・輸出、輸入・・・して提供する行為が含まれます。商標権者は、指定商品又は指定役務について登録商標の「使用」をする権利を占有(商標法25条)する、と規定されていますので、登録商標と同一類似の商標を商品又は商品の包装に付して輸出、輸入する行為は、商標権を侵害することになります。

輸出・輸入差止申立ては非常に強力な制度

輸出・輸入差止申立ては非常に強力な制度です。差止申立書をいずれか1つの税関に提出し、税関で受理されれば、全国の税関で差止申立てに基づく取締りが行われます。

令和4年の税関における知的財産侵害物品の差止状況

財務省が公表している「令和4年の税関における知的財産侵害物品の差止状況」の資料によれば、輸入差止件数は、26,942件、輸入差止点数は、882,647点と公表されています。1日平均で、73件、2,418点の知的財産侵害物品の輸入を差し止めているとのことで非常に強力に機能しています。

認定手続き

輸出・輸入差止申立てのプロセスとして、知的財産侵害物品に該当するか否かを認定してもらう手続きを経る必要があります。

輸入貨物又は国際郵便物の税関検査において、知的財産侵害物品に該当するか疑われるような貨物が発見された場合に、認定手続きが開始される場合があります。

認定手続が開始される場合、輸入者及び権利者の双方に対して認定手続を開始する旨が通知されます。さらに、併せて、輸入者には権利者の氏名又は名称及び住所を通知します。権利者には輸入者等の氏名又は名称及び住所を通知します。

権利者は、知的財産侵害物品に該当するか否かについて、税関に証拠を提出し、意見を述べることができます。

認定手続きのさらなる詳細についてはお問合せください。

商標権を取得していること

輸出・輸入差止申立ての制度を利用するためには、商標権を取得している権利者であることが必要です。従って、商標登録をしておくことが重要となってきます。

商標登録を取得するポイント

商標登録を取得するポイントについては、関連記事も多くあげていますのでそちらをご確認ください。

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