商標登録を英語で文字により行う場合の注意点

商標登録を英語で文字により行えるかを検討する場合があるかと思います。商標登録を英語で文字により行う場合の注意点を以下に説明しています。

目次

英語の文字であっても、地名や品質等を通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標は商標登録を受けられない

商標法3条1項3号において、「商品の産地、販売地、品質、原材料、効能等又は役務の提供の場所等を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標」は商標登録を受けられないことが記載されています。

英語であってもTokyo等の「地名のみ」を普通に用いられる方法で表示する商標は、識別力がないため、原則としては、商標法3条1項3号の規定のもとで登録を受けられません。

英語の文字の読み方に注意

商標登録出願を英語の文字により行う場合において、同一又は類似の先行登録商標がある場合には、登録を受けることができません(商標法第4条1項11号)。

ここで、英語の文字の商標の類似判断については、英語の文字の商標の記載に対し、外観、称呼、観念の要素を総合判断して類似判断がなされます。商標審査基準によれば、外観、称呼、観念、は以下のように説明されます。

外観とは、商標に接する需要者が、視覚を通じて認識する外形をいう。

称呼とは、商標に接する需要者が、取引上自然に認識する音をいう。

観念とは、商標に接する需要者が、取引上自然に想起する意味または意味合いをいう。

外観、称呼、観念のうち一つでも、先行登録商標から生じる外観、称呼、観念と類似のものがあれば登録できない可能性があります。

ここで注意が必要なのは、英語の文字の商標の称呼が、考えていた読み方と違う読み方をされる場合があることです。

仮に違う読み方として認識され登録されてしまった場合、後から本来考えていた読み方の片仮名商標を他人に取られてしまうということもあります。

読み方が読みにくい場合には、二段書きにしたり、片仮名で出願したり等も考慮にいれる必要があります。

しかしながら、それぞれ注意すべき事項もありますので、迷ったら専門家に相談することをお勧め致します。

実際に使用する態様かどうかを注意する

なぜなら、商標登録と同じ商標を使用していないと、不使用取消審判により、商標登録が取り消される可能性があるからです。

カタカナで商標登録を受けた場合に、ひらがなやアルファベットで使用をしていたら使用にあたらないのでしょうか?

社会通念上同一と認められる商標を使用していれば、不使用には該当しないという規定があります。

「社会通念上同一と認められる商標」かどうかについては、ひらがな、カタカナ、ローマ字の文字を相互に変更するもので、同一の称呼と観念を生じる商標であるかが問題となります。

一般的には、カタカナをひらがなに変える場合には、「社会通念上同一と認められる商標」と認められる可能性が高いです。

他方、カタカナをローマ字やアルファベットに変える場合には注意が必要です。「ライト」は、「light」と「right」どちらに対応するかが不明であるため、「社会通念上同一と認められる商標」と認められない可能性があります。

カタカナの商標を使っているのであれば、実際に使っているものを登録すべきですが、実際に使っているものが平仮名やアルファベットである場合には、実際に使っている態様を優先すべきと思います。つまり、実際に看板に使っているものが英語の文字である場合には、原則的にはその英語の文字とすることが推奨されます。

なお、英文字である場合には、大文字と小文字の違いは、基本的には、「社会通念上同一と認められる商標」と認められると考えられます。

まとめ

以上、商標登録を英語で文字により行う場合の注意点を説明しました。英語特有の注意点について例示的に取り上げましたので、商標登録に際しては他の拒絶理由、商標法3条、4条等の規定についてもご注意ください。

英語でなされる文字商標の商標登録について、商標登録のプロ藤木国際特許事務所が強力にサポートします。

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英語の文字商標についても商標登録を受けられるのかしら・・・・。

商標登録に際して、大文字と小文字では何か変わるだろうか・・・。

英語の文字商標の商標登録ができるかどうかかについては、上記に記載した以外の類型でも注意すべき点があります。悩んだ場合にはお気軽にご相談ください。

商標登録とは

商標とは、分かりやすく言えば、商品やサービスを区別するための目印です。
例えば、店名、屋号、商品名、会社名、商品やサービスのロゴ、キャラクターなどが商標として使用される場合があります。
消費者は、ロゴなどの商標を見て、「この商標が付いている製品なら品質が保証されているだろう」と信用して買うこともあります。
商標はこのような機能を有しており、商標が商標法の規定に沿って商標登録制度により登録されています。

商標登録のメリット

適切に商標登録がなされていれば次のようなメリットがあります。

① 登録商標を第三者に勝手に使用されるのを防ぐことができる。

もし商標登録がなかったら、名称や図形等を第三者に容易に真似されてしまう可能性があります。商標登録をすることにより、商標を第三者に勝手に使用されるのを防ぐことができます。

② 商標が第三者により勝手に商標登録されるのを防ぐことができる。

商標登録制度はいわゆる「早い者勝ち」の制度となっています。第三者が御社の商標と同じ商標を先に商標登録してしまうと、せっかく使ってきた商標を変更する必要がある場合もあります。このような事態を防ぐことができます。

③ 他人の商標権を侵害することを防ぐことができる。

商標登録がなされた場合には、特許庁が類似する先行登録商標があるか等に関して審査をして、既に存在している他人の商標権と抵触しないと判断したことになります。従って、商標登録をしていれば、原則的には、知らないうちに他人の商標権を侵害していることを防ぐことができます。

商標登録のメリット・デメリットをもっと知りたい場合

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弁理士・事務所紹介

知財(特許、商標)は無形資産であるがゆえに分かりにくい点もあります。商標を取った方がいいのかどうか分からない、担当が一人しかおらず中間処理が不安等、小さな疑問でも構いません。知財は強力ですが制度も複雑なため、お客様にとって相談しやすいというのも大事と思います。一人で悩むよりお気軽にご相談ください。

経歴

1999年 私立巣鴨高等学校卒業
1999年 慶應義塾大学理工学部システムデザイン 工学科入学
2003年 慶應義塾大学理工学部システムデザイン工学科卒業
2003年 東京工業大学原子核工学専攻修士課程入学
2005年 東京工業大学原子核工学専攻修士課程卒業
2005年 弁理士試験合格
2008年 弁理士登録
2008年 中村合同特許法律事務所入所
2016年 会計系コンサルティング会社勤務
2017年 中村合同特許法律事務所入所
2019年 米国Birch, Stewart, Kolasch & Birch事務所研修プログラム修了
2019年 米国BakerHostetler法律事務所にて研修
2022年 藤木国際特許事務所開設

所属

2008年~ 日本弁理士会会員 登録番号15984号
2010年~2013年 日本弁理士会 知的財産支援センター専門委員
2022年~ 弁理士会派 春秋会 広報委員会専門委員
2022年~ 神奈川県中小企業家同友会所属
2022年~ 鎌倉商工会議所会員
2022年~ 鎌倉商工会議所青年部会員
2022年~ 一般社団法人首都圏産業活性化協会正会員
2022年~ 特許庁知財アクセラレーションプログラム IPAS2022ナレッジシェアプログラム参加
2022年~ 多摩イノベーションシステム促進事業コミュニティ参加企業認定
2022年~ スポーツビジネスネットワーク埼玉登録
2022年  特許庁知財アクセラレーションプログラム IPAS2022スタートアップ支援事業 アソシエイトメンター
2022年  特許庁知財アクセラレーションプログラム IPAS2022スポットメンタリング メンター
2023年 弁理士春秋会 幹事
2023年 日本弁理士会 特許委員会 委員

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