キャラクターが動いたり、キャラクターにバリエーションがある場合の商標登録による保護のポイントを解説

自社のキャラクターを商品やサービスの目印として使用することがあります。その場合に、キャラクターを動かしたり、キャラクターのポーズが複数あったり、キャラクターにバリエーションがある場合もあります。そういった場合の商標登録による保護のポイントを解説します。

目次

動き商標

キャラクターが動くときに、いつも同じ連続した動きをする場合には、「動き商標」も検討対象になります。ポイントは、時間の経過に伴ってキャラクタが同じ動きをすることです。例えば、エステーのひよこのマスコットキャラクターの動きや東宝の映画上映前のロゴのモーション等です。決まった一連の動きを保護できる点で有効です。

キャラクタが不規則な動き、様々な動きをするときの商標登録のポイント

キャラクタが不規則な動き、様々な動きをするように考えられているとき、色々な動作をしているキャラクタが手元にあるはずです。イメージとしては、アニメやマンガ、動画、映像等においてキャラクタが様々な動きをするときは、無限に沢山の動作が考えられます。

基本的には、代表的な姿勢やポーズのキャラクタを商標登録します。商標権は、商標が同一又は類似の商標の使用にまで効力が及びます。商標が類似かどうかは、外観・称呼・観念の3要素が類似するかどうかが大きく影響します(類否判断は別記事を参照ください)。外観・称呼・観念を基にして、商標登録したキャラクタと、同一又は類似のキャラクタと言える範囲であれば、商標登録により守ることができます。商標登録するキャラクタは、代表的な姿勢やポーズであったり、キャラクタの特徴がよく出ているものを選ぶべきです。

キャラクタにバリエーションがある場合の商標登録のポイント

キャラクタにバリエーションがある場合もあります。商標の類似性を検討するときには、商標の外観、称呼及び観念という3つの観点を検討する必要があります。一つの案としては、バリエーションのキャラクタの外観が大きく変わってきており、キャラクタから生じる観念(想起されるイメージ)も変わってくる、このようなバリエーションのキャラクタについては、基本のキャラクタともはや非類似と判断される可能性もあります。このようなバリエーションのキャラクタは、別出願により守ることも検討対象となります。

キャラクターの商標登録のメリット

キャラクターを商標登録していれば次のようなメリットがあります。

① キャラクターの商標を第三者に勝手に使用されるのを防ぐことができる。

もし商標登録がなかったら、キャラクターの図柄や名前等を第三者に容易に真似されてしまう可能性があります。商標登録をすることにより、商標を第三者に勝手に使用されるのを防ぐことができます。

キャラクターの商標が第三者により勝手に商標登録されるのを防ぐことができる。

商標登録制度はいわゆる「早い者勝ち」の制度となっています。第三者が御社の商標と同じ商標を先に商標登録してしまうと、せっかく使ってきた商標を変更する必要がある場合もあります。このような事態を防ぐことができます。

③ 他人の商標権を侵害することを防ぐことができる。

キャラクターの商標登録がなされた場合には、特許庁が図形の外観に関して審査をして、既に存在している他人の商標権と抵触しないと判断したことになります。従って、キャラクターの商標登録をしていれば、原則的には、知らないうちに他人の商標権を侵害していることを防ぐことができます。

商標登録のメリット・デメリットをもっと知りたい場合

キャラクターの商標登録については、キャラクタ特有の疑問点が生じやすいです。

お客様に対面でヒアリングを行い、大切に商標登録をサポートいたします

顔が見えるので悩みも相談しやすくなります

キャラクターの保護には特徴点があります。不明点があればキャラクターに詳しい弁理士に相談することが大事です。いつでもお気軽にご相談ください。

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