一般社団法人首都圏産業活性化協会主催のつなぐWaセッションにおいて、2023年1月に「中小企業における知的財産のビジネス活用」と題して特許・商標等に関する発表を行いました。このつなぐWaセッションは、八王子、羽村等多摩地域で開催され、セッションには製造業、ものづくり企業等の事業者が積極的に参加し、活発な議論が行われました。弊所では、多摩地域、西東京地域の事業者をサポートする特許事務所として、特許や商標等の支援を通じ、活動をサポートしています。
知財戦略を検討するためには
セッションの中では、知財戦略を検討するため、知財がビジネス上どのような役割を果たすのか、知財の権利範囲はどのようにコントロールされるのか等が議論されました。
知財のビジネス上の役割の一例
知財のビジネス上の役割の一例としては、マーケットに対する影響力があげられます。適切な知財があれば、マーケットに入る切符、マーケットに居続ける切符を手に入れることができます。このような観点では、知財戦略という投資は、得られる効果に対して、非常に安い投資です。例えば、特殊な製品市場(マーケット)において、必須の特許を取得できれば、取得していない企業はマーケットに入れません。特許を取得することによって市場の切符を手に入れる。特許は、うまく活用すれば、他者のビジネス自体を止めたり、市場そのものへの参入障壁となります。特許が、何億何十億というマーケットに影響を及ぼすので、安い投資となります。そもそも、安い投資とならない場合、すなわち、利益を生まない事業に対して知財の投資はしなければよいのです。
知財の権利範囲はどのようにコントロールされるのか
知財の権利範囲はどのようにコントロールされるのかについてもセッションで議論しました。権利の内容は特許明細書に記載されます。この権利の範囲が広いのか、狭いのか等をどのようにコントロールするか。この視点も重要です。特許法や商標法の規定と照らして、出願人が遵守しなければならないルールもあります。法律の下で、自社の利益を最大化するために知っておくべきこともあります。
まとめ
活発な議論が行われ、盛況のうちに閉幕しました。ご参加いただいた方ありがとうございました。近い情報の発信等はこちらのHPでも行っていますのでご活用ください。また、自社の知財戦略について気になる点があればいつでもご相談ください。