【商標】コンセント制度に関する商標審査基準を改訂 ~「混同を生ずるおそれがない」場合を明確化~

特許庁は、商標審査基準〔改訂第17版〕を公表し、コンセント制度に関する審査基準を改訂しました。

https://www.jpo.go.jp/system/laws/rule/guideline/trademark/kijun-kaitei/document/17th_kaitei_2026/17han.pdf

改訂後の商標審査基準〔改訂第17版〕は、令和8年4月1日以降の出願に適用されます。

目次

コンセント制度とは

コンセント制度は、商標法第4条第1項第11号に該当する商標であっても、先行登録商標権者の承諾(コンセント)を得ており、かつ、先行登録商標と出願商標との間で「混同を生ずるおそれがない」ものについては、商標登録を認める制度です。

令和6年4月1日以降の出願にされた制度であり、今回の改訂では、コンセント制度の適用により登録に至った案件の分析結果を踏まえ、「混同を生ずるおそれがない」と判断できるケースが審査基準上で明確化されました。

今回の改訂のポイント

1.支配関係がある場合

商標審査基準では、出願人と引用商標権者が次のいずれかの関係にあるときは、「混同を生ずるおそれがない」ものとして取り扱うことが明確化されました。

引用商標権者が出願人の支配下にあるとき
出願人が引用商標権者の支配下にあるとき
出願人と引用商標権者が同一の者の支配下にあるとき

このような支配関係が認められる場合には、混同を生ずるおそれがないものとして取り扱われることが明確化されたことになります。

2.商品等の出所が実質的に同一である場合

商標審査基準では、出願商標の使用をする商品等の出所と、引用商標権者等の業務に係る商品等の出所が実質的に同一である場合には、混同を生ずるおそれがないと判断するとされています。

また、商品等の出所が実質的に同一であるか否かについては、次のような具体的な事情を総合的に考慮して判断するとされています。

出願人と引用商標権者の関係性
商標の使用をする商品等に係る事業の実施状況
商標の使用態様その他の取引の実情

まとめ

今回の改訂により、コンセント制度において「混同を生ずるおそれがない」と判断できる場合がより明確になりました。

特に、支配関係が存在する場合や、商品等の出所が実質的に同一である場合について具体的な考え方が示されたことにより、出願人及び引用商標権者にとって予見可能性の向上が期待されます。

コンセント制度の活用を検討する場合には、出願人と引用商標権者との関係性、両商標の類似性の程度、商標の周知度、商品間、役務間又は商品と役務間の関連性、商品等の需要者の共通性、商標の使用態様その他の取引の実情について、十分に整理した上で対応することが重要となります。

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